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2011.07.28新築&リフォーム&リノベーション~住まいづくりのプチポイント vol.11

コラム

『ちいさな哲学者たち』という映画を観ました。
フランスのある幼稚園でのドキュメント~子供たちが「考える」「話す」を学ぶ
過程が描かれています。 大陸の国のおおらかさを感じました。

遊びの中から「自由」「社会」「ルール」「交流」「団と個」を学んでいく大切な集団。
指導者の人格、能力の大切さをあらためて考えさせられる いい映画でした。
=(^0^)=

今日は、身体が普段の生活に支障をきたした時に公的に受けられるサービスについて
お話します。

どうぞよろしくお付き合いください。木戸

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介護保険に関連のある「福祉用具」について

平成12年の介護保険導入以降、国と都道府県、各市町村が担っているプロジェクトです。
基本的には市町村が独自で地域に合わせたサービスを行うのが、介護保険です。

あなたやあなたの家族が突然、普段何気なくしていたことができなくなったら・・・
助けてくれるサービスは、どんなものがあるのでしょう。

今回はその中で、介護保険に関する福祉用具についてお話しします。

分類の仕方は様々ですが、3つに分類してご説明します。

①介護サービスで借りられるもの

②介護サービスで購入できるもの

③サービス外の福祉用具

では、借りられるもの、借りられなくて購入しなくてはいけないもの、そして
サービスを受けられないものは、どんなものがあるのでしょうか?

①介護サービスで借りられるもの:基本的に自立生活に手助けとなるもの

 杖、歩行器、車いす、移動用リフト、段差解消機、手すり、特殊寝台、感知機器など
 
 (工事を伴わないことが条件で、付属品も貸与になるものがあります)

②介護サービスで購入できるもの:基本的に自立生活に手助けとなるものの内、
 
 直接、皮膚に触れるもの

 腰掛便座、特殊尿器、入浴補助用具、その他吊り具など皮膚に触れるものなど

③サービス外の福祉用具:①②以外でも、個人的に生活に必要だと思えるもの

 階段昇降機、ホームエレベーター、自助具と呼ばれる整容や更衣の動作を助ける
  ものなど
 キッチンや洗面化粧台などの設備、車いすのまま乗れる車などもありますね。

40歳以上の方は介護保険料を納めていますね。
納めていても誰でもサービスが受けられるのではありません。

身体的に暮らしに支障をきたし、手続きをした上で、介護サービスが必要と判断され

介護認定(要支援1・2、要介護1~5)を受けると、①と②のサービスを受ける際に
料金の1割を負担するだけで福祉用具を借りたり購入できます。

いかがでしょう? 
見かけたことがある福祉用具もあるでしょうし、
その立場にならなければ、出合えない用具もありますね。

今すぐは関係なくても、こんな用具があることを知っておくと、いざという時に、
役立つことがあります。

実際に、どのような身体状況にどのような福祉用具が必要なのかは、専門の福祉関連
スタッフ(理学療法士や作業療法士や医師など)に相談し判断してもらわなければいけません。

現在、①のレンタル中で、車いすや特殊寝台が大きな割合を占め、
介助する側の負担軽減にも、大きく貢献しているといわれています。

これらの福祉用具をスムーズに使うために、その用具を使いこなす知識と、
生活する住まいを準備することが必要になってきます。

今後、介助をする際に扱いやすい用具も開発が進むことが考えられますが、それらの
サービスを受ける側の心得も必要な時代になっていることは否めません。
  

住まいに関連する提案をしている立場からすると、ご自分自身がいろんな知識を入手し
本当に自分に必要なことを選択して、自分のための自分による自分の責任での
「住まいづくり」が望まれる時代であることを認識していただきたいと思います。